院長ブログBLOG

『70歳で出産』のニュースに思うこと

2016.6.2 - 2021.9.28

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日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの國井(くにい)です。

先日、話題になっていましたね。

『インドで70歳の女性が出産』

こういった超高齢出産のニュースは

何年か前にもあったと記憶しています。

インドには出生届がないらしく、
本当に70歳かどうかは不明らしいですが、

写真を見る限り、かなり高齢なのは

間違いなさそうです。

”多くの女性に希望を与えた”

と肯定的な意見もあれば、

”子供を何歳まで育てられるかも

考えておらず無責任だ”

といった批判的な意見もありますね。

僕個人的には、

赤ちゃんとこのご夫婦の

幸せそうな3ショットをみて、

単純に

「夢が叶って良かったな〜」

と思いました。

ただし、

”多くの女性に希望を与えた”

といった意見に関しては、

「誤った希望を与えていなきゃ

いいけどな。。。」

とも思います。

というのも、

ほとんどのメディアではこの夫婦は

「2年間の体外受精の末に授かった」

とだけ、

シンプルに報じられていましたが、

実際には

”卵子提供”

によるものであるのは

ほぼ間違いありません。

だから、

妊娠の仕組みをよく理解していない、

まだ妊活もされていない多くの女性にとって

「最新医療の力を借りれば妊娠・出産は

いくつになっても大丈夫なんだ!」

なんて誤解を与えなければいいけどな。。。

と思うのです。

不妊治療を経験されている方は

「おそらく卵子提供だろう」

というのは

わかっていると思いますけどね。

くにい治療院に来院している方は

ほとんどの方が気づいていましたし。

この事実から見えてくることがあります。

それは、

妊娠に対応できるタイムリミットに

”余裕がある”

のは、

子宮 >>> 卵子

である

ということです。

閉経というのは、

いわゆる卵巣内の卵が尽きてしまった状態で、

卵胞ホルモンや黄体ホルモンも出なくなるので

子宮は萎縮していきます。

しかし、

これについてはホルモンを薬で補充することで

妊娠に対応できる子宮に戻すこともできえる、

ということです。

※それでも70歳というのは

もちろん相当難しいのでしょうけどね

逆に卵子に関しては、

服薬しても、注射を打っても、

卵巣内に卵子が残されていなければ

どうすることもできないのが現実です。

だから

卵子提供を受けてできた受精卵を、

ホルモン補充によって復活させた子宮に戻して、

今回の結果に至ったのだと思われます。

一般的に行われる体外受精においても、

もちろん子宮内膜の状態も

重要なのだと思いますが、

やはり

”受精卵の状態によるところが

大きいのは間違いない”

という事実が浮き彫りになったニュースだなと

個人的には感じました。


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