2016.6.21 - 2021.9.29
小児喘息を持っていた方は、
同時にアトピーも持っていた方が
割と多いです。
東洋医学からみると、喘息とアトピーは密接に関係する症状です。
東洋医学からみた
”肺”
という臓器は
”皮膚表面を司る”
と2000年以上も昔から常識として
考えられているのです。
肺という臓器が、
生まれもってあまり強くない人は、
その肺が司る体表面にも
アトピーという形で
症状がでてしまうことがある、
と考えたりするということですね。
なんでこんな話をしているのかというと、
先日みた患者さんで面白い症例があったのです。
◯30歳女性
1年前くらいからタイミング法にて
妊活をしているが授からず。
クリニックにて一通り検査するも
ご主人含めて異常は見つからず。
ステップアップにはまだ気が乗らないとのことで
当院に来院されました。
現代医学的には、
ピックアップ障害
が最も疑われる状況ですが、
それでもまだ年齢もお若く、
不妊治療歴も短いので、
「体質改善に取り組みながら期間を定めた上で
もう少し様子をみてもいいのではないか」
とお話ししました。
当院の初診時には、
いままでの妊活歴と同時に、
東洋医学的な体質を診断するため、
自覚症状や過去の既往歴なども
聞かせていただきます。
というか、
これをしないと
鍼灸による治療方針が定まりません。
するとこの方は、
幼少期には小児喘息やアトピー、
大人になってからは
咳喘息やじんましんなど、
東洋医学的に
”肺がよくない”
所見が多々伺えました。
その他の問診内容から、
大きな枠組みで言えば
”上実下虚”
※上実下虚について詳しくはコチラ↓
https://kuniichiryouin.com/funin2/touyou.html
細かな枠組みで言えば
”肺が弱い”
という仮説をたてて、
それを整えるための鍼灸治療
を進めていくことにしました。
そして自宅灸は、
東洋医学的な
”肺”
と
”下半身のエネルギー不足”
のどちらにもアプローチができる
「曲池(きょくち)」
というツボに
毎日すえていただくようお願いしました。
2診目以降はスタッフが担当させて
いただいておりましたが、
来院されたその周期でそのまま妊娠されました。
前述しましたが、
この方は現代医学的には
ピップアップ障害
が疑わしい状況でした。
でも、
鍼灸治療で
ピックアップ障害に”直接”アプローチ
することはできません。
もしもそれを謳っている鍼灸院があったとしたら、
それは詐欺の可能性が高いです。
当院の初診時に妊活歴を聞かせてもらうのは、
あくまでも
西洋医学ではこれからどうされていくことが
その方にとって望ましいか、
を一緒に考えさせてもらうためのものです。
鍼灸治療に関しては
一旦西洋医学的な考え方は捨てて、
東洋医学の世界の中でその方のバランスを整えていくことのみ
に集中します。
それがうまくいくと
”結果的”に
西洋医学的な不妊原因だったものの解消に働くことがある、
とは言うことができます。
よく質問などで、
「不妊に良いツボはどこですか?」
なんて聞かれることも多いのですが、
そういうものではなく、
結局は
『その方の、
”東洋医学からみたバランスを崩している原因”
の仮説をたてて、
そこにアプローチする』
ためのお灸をしてもらわなければ意味がありません。
よく東洋医学が
”オーダーメイド治療”
と言われるのはこのためです。
また、人によっては
お灸自体やめといたほうがいい
場合もあるくらいです。
ネットでは端的に
「ここは不妊にいいツボですよ」
なんて情報もごまんと落ちていますが、
自身に合ったツボでなければ
マイナスに働いてしまうことすらあるのです。
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