2016.7.7 - 2020.5.7
昨日、3週間ぶりに来院された患者さん。
現在44歳で、
妊娠20週を超え、
順調とのご報告をいただきました。
この患者さん、
過去に妊娠5〜8週の間の流産を
4回経験されていて、
直近2年は
体外受精をしても妊娠に至らずの状況で、
昨年末に当院に来院されました。
年齢的な部分も含め、
「最後にできることをすべてしよう」
といった思いで、
不妊鍼灸も取り入れることを選択されました。
体外受精と並行して
鍼灸を受けるつもりだったのですが、
最後にしようと思っていた
新橋にあるクリニック。
ここの初診検査で、
Dダイマー
という血栓のリスクにかかわる数値が
異常を示してしまい、
すぐにこのクリニックでは体外受精に入れず。
その後、
ご主人とこの方で
密に話し合った結果、
肉体的にも負担のかかる
クリニックでの治療はやめにして、
残りの時間は
自然妊娠を目指していくという方向を
選択されました。
そう決められたその周期で
自然妊娠されました。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
当院の鍼灸治療も
なにかしらの形でお役にたてた可能性は
ある!
と僕は思っていますが、
まず
妊娠できたこと
に関しては、
鍼灸よりもなによりも、
やっぱりご夫婦二人で
「クリニックでの治療はやめにする」
という方向性を明確に決めたことが
”この方にとっては”
著効したのだと思います。
初診時にお話を伺っている時点で
すでに体外受精は経験されていたのですが、
過去に自然妊娠(※その後流産)も
経験されていたからか、
今後も体外受精に挑戦していくことに
どこか迷いがあるような感じがしたんです。
ちなみに僕は、
この方は
技術の高いクリニックで体外受精をされた方が
妊娠の確率は上がる
と正直なところ思っていましたし、
体外受精で妊娠を目指すのなら、
この方の体質や既往歴的にも
新橋のクリニックがいいのではないかと
アドバイスさせていただきました。
体外受精をやめるようなアドバイスは
一切していません。
でも、
結果的に転院後の初診検査で
つまづいたこともあり、
ご夫婦で話し合われて、
「自然妊娠を目指していくことに決めました」
と伺った時は、
それを止めることもしませんでした。
むしろ迷いが消えて、
吹っ切れたようなオーラが出ていたので、
妊娠してもしなくても、
この方にとってこれがベストな選択なのだろう
とスムーズに受け入れられました。
結果的にはそうされたことが本当に大正解でした。
東洋医学には
”心身一如(しんしんいちにょ)”
という有名な言葉があります。
心が不安定になれば身体も不安定になり、
身体が不安定になれば心も不安定になる。
逆に、
身体が安定すれば心も安定し、
心が安定すれば身体も安定する。
心と身体は2つで1つ。
、、、といった考え方です。
この方は、
「自然妊娠を目指す」
と、
ご主人と一緒に明確な方向性を決めたことが
心を安定させ、
これが
身体の安定を大いに後押しして、
結果、
妊娠されたのだと僕は思っています。
ただですね、
妊娠が判明してからは、
一気にまた心が不安定になってしまいました。
過去に4度も
流産を経験されていましたからね。
この時期の
”身体の安定”
の後押しは、
当院の鍼灸治療が少なからず役に立ったと
思っています。
「いやいや、
単に今回の妊娠は
初期流産となるような染色体異常が
なかっただけのことでしょう」
といった声も聞こえてきそうです。
もちろん、
染色体異常が原因の流産は
鍼灸でどうにかなるものではないですけどね。
でも、
鍼灸治療にあたる上では、
”染色体”
という概念はいったん忘れます。
東洋医学には
”染色体”
という概念がそもそもないからです。
顕微鏡もない時代に
栄えていた医学ですからね。
妊娠して
心は不安定に傾いてしまいましたが、
鍼灸で身体を安定させるようアプローチし、
かつ、
東洋医学的に流産の原因となりやすい
”消化器のバランス”
を整えたこと。
大きな意味があると思っています。
もちろん、
安定期に入ったとはいえ、
高齢ですのでまだまだ安心できません。
臨月まで付き合います!
〒 151-0064東京都渋谷区上原1-35-2 上原銀座ビル3F
受付時間(定休日:月・木) 火・水・金:11:00〜19:00 土:10:00〜18:00 日:11:00〜17:00 祝:11:00〜17:00