2019.1.22 - 2021.11.1
日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの國井(くにい)です。
お子さんを出産されると、お二人目を考えている方にとって重要なのは
「いつごろ生理が再開するのか?」
ですよね。
今回は“断乳”と“生理再開時期”の関係についてご質問をいただいております。
=目次=
お名前:Kさん
ご質問内容:
以前貴院にお世話になりながら、顕微受精で無事第一子を39歳で出産、現在7ヶ月になりました。年齢の事もあり、二人目の治療を直ぐにでも始めたいと年末に卒乳(完ミ)にしたところです。
まだ生理が来ておらず、治療を始めたくても始められない状況でおります。やはり年齢から子宮の戻りも鈍いのでしょうか。二、三歳若いお友達は母乳をあげていても生理が来たと…。身体を整えて戻す為、鍼灸も再スタートしたいと思っていますが、まだ子供も小さい為、簡単に預けるのも難しく頻繁に通うのは難しい状況です。治療をスタートする為にどうしたら良いでしょうか。
何かアドバイスを頂けたら幸いです。
以上が今回いただきました質問内容です。
Kさん、ご質問ありがとうございました。
まずは授乳と生理の関係性を西洋医学の観点からみていきます。
>>年齢の事もあり、二人目の治療を直ぐにでも始めたいと年末に卒乳(完ミ)にしたところです。まだ生理が来ておらず、治療を始めたくても始められない状況でおります。
>>やはり年齢から子宮の戻りも鈍いのでしょうか。二、三歳若いお友達は母乳をあげていても生理が来たと…
まず、このご質問をいただいたのが年明けでしたので、もしかしたら今日の時点ではすでにご出産後初めての生理がきていらっしゃるかもしれませんね。
ただ、もしもKさんに今日の時点で生理がきていなかったとしてもまだ特に問題ではありません。
授乳中はプロラクチンというホルモンの分泌が亢進します。
プロラクチンの分泌が亢進している間は一般的に排卵しづらくなりますので、
そうであれば生理はきません。
授乳中に生理が再開する方も確かにいらっしゃいますが、教科書的には授乳中は生理が止まっているのは普通です。
(ヒトの身体なので絶対はありませんが)
授乳をやめれば徐々にプロラクチンも下がり、ホルモンバランスも戻ることによって排卵リズムも戻っていきますので、そうであればじきに生理がくるはずです。
人によっては時間的な焦りから、クリニックでピルを処方してもらい、強制的にリセットさせて生理周期の再開をスタートさせるケースもありますが、、、
結局は排卵リズムが整っていなければ、また無排卵で次の生理がこないという事態にもなりかねません。
”自然に生理が再開する”
のは
“また妊娠できる身体の準備が整った目安”
と考えることもできると思いますので、いずれにしても不妊治療の再開を見据えてのことであれば、もうしばらく様子をみてみてはいかがでしょうか。
次は授乳と生理の関係性を東洋医学の観点からみていきたいと思います。
東洋医学の世界では、
女性は毎月、徐々に気血を子宮に溜め込んで、妊娠しなかった場合は外に排出(生理)
→また徐々に気血を子宮に溜め込む
。。というサイクルを繰り返している
と捉えます。
妊娠した場合は気血を子宮の外に出すことなく、そのまま溜め込み、出産時に赤ちゃんと一緒にたくさんの気血が失われると考えます。
つまり、出産は気血不足を起こしやすいのです。
そして母乳も
”母体の気血を赤ちゃん用の栄養へ変化させたもの”
と捉えますから、それを赤ちゃんに与えている間は、子宮に集めるほどの気血の余裕ができず生理がこない(きずらい)
。。というメカニズムで考えます。
東洋医学の観点からみると、産後すぐに生理が再開する人や、授乳中でも生理が再開する人は
“もともと素体として気血が旺盛な人”
であることが多いです。
逆に、産後なかなか生理が再開しない人、断乳してもなかなか生理が再開しない人は
“素体としてもともと気血が不足気味の人”
であることが多いです。
。。。西洋医学ではこのような捉え方はせず、東洋医学独自の考え方ですが、こういった考えに基づいてその方を分析し、ツボを選んで施術すると概ね生理周期が正常に戻ることを後押しできます。
>>身体を整えて戻す為、鍼灸も再スタートしたいと思っていますが、まだ子供も小さい為、簡単に預けるのも難しく頻繁に通うのは難しい状況です。治療をスタートする為にどうしたら良いでしょうか。
当院にはお1人目に続いて、お2人目の不妊治療再開の際にまたご来院くださる方が非常に多いです。
やはり患者さん心理としても、ゲン担ぎも含めてお1人目の時となるべく同じ状況で治療に臨みたい
。。という思いもあるのだと思います。
ただ、お子さんがお1人いらっしゃることで、勝手が全然変わってしまうのですよね。
お1人目の時と同じ頻度で通院できる方は本当に少ないです。
これについてはしょうがないというか、当たり前だと思います。
なので当院としては
「通える範囲でいらっしゃってください」
というスタンスです。
一度でもご来院いただければ、担当鍼灸師から今のKさんに合った自宅灸や生活指導もできるかと思いますので、Kさんに無理のかからない範囲で、お時間にご都合がつきましたらご連絡いただければと思います。
今回は授乳と生理再開時期の関係性を、西洋医学と東洋医学の両面から解説させていただきました。
最後に。
不妊鍼灸は、二人目不妊の方にも非常に相性が良いといえます。
「一人目はあっさりと妊娠・出産できたのに、二人目がなかなか授かれない」
いわゆる“二人目不妊”で悩まれる方は実は少なくありません。
また、そういった方の多くは
「病院に行ってみたけど、結局これといった原因は見つからない」
というケースでさらに頭を悩ませます。
ここで活躍するのが“東洋医学的な観点から身体を見つめること”です。
お一人出産するということは、人生の一大事です。
東洋医学の観点からみれば、出産が一時的に身体に大きなダメージを負わせることは珍しくありません。
当院の初診では、まずじっくりと時間をかけて西洋医学・東洋医学の両面からカウンセリングを行い、原因を探しだします。
もしもお二人目を考えるにあたって、なかなかうまく行かずに悩まれているのなら。
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