2019.12.27 - 2020.11.8
ブログを書くのは1ヶ月ぶりとなります。
この間も複数の方々からLINEでご質問をいただいていたのですが、
クリニックの転院についてのご相談が多く、
なかなかシェアできる内容ではないものが多かったため。
その中でも、シェアできそうな内容のものを本日も書かせていただこうと思います。
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はじめまして。Yと申します。年齢は27歳です。
今年の4月から不妊治療を開始しており、一通りの検査の結果、多嚢胞性卵巣症候群と診断されました。なかなか卵胞が育たないため、約8ヶ月のうち排卵したのはたった3回です。今月から人工受精にステップアップしたいと思っていたのですが、クロミッドやhmg注射を何度しても育たず矯正リセットになりそうです。このような状態でも鍼灸は効果的なのでしょうか。
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以上になります。
実はYさんとはこの後も何度かメッセージをやりとりさせていただき、
この8ヶ月間のYさんの既往歴を詳しく伺わせていただきました。
多嚢胞性卵巣症候群については、以前も別の方から鍼灸の有効性についてご質問をいただいたことがあります。
2019年9月17日
『多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)に鍼灸は有効か』
https://kuniichiryouin.com/blog/2019/09/pcosnisinkyuuhayuukouka/
上記リンク先にも書いたように、
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とひとくちに言っても、
排卵障害がそこまできつくない軽度なものもあるのですが、
Yさんの場合は少なくとも現時点で軽度ではなさそうな印象です。
ただ、Yさんがおっしゃっていた
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>>約8ヶ月のうち排卵したのはたった3回です。
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の3回のうちの2回は、
”不妊治療を開始したての時期”
に比較的スムーズに排卵できていたことがわかりました。
その後、卵胞がどんどん育ちづらくなってしまった、
考えられる理由は大きく2つです。
ひとつは、
毎周期の排卵誘発剤の使用により、かえって排卵リズムが乱れてしまった可能性。
もうひとつは、
卵がちゃんと成長してくれるかの不安やプレッシャー(ストレス)が大いに影響している可能性。
たとえ多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)でなかったとしても、上記2つは排卵リズムを乱す主要な原因となります。
もしもYさんが今の時点で妊娠を焦っていないのだとしたら、クリニックはしばらく卵胞チェックだけにしてもらい、それこそ鍼灸や運動などで体質改善に励みながら、はじめは1周期あたり2~3ヶ月かかっても動じないくらいのつもりで自力の排卵を試みるのもありかと思います。
そもそもの不妊症の定義が
「1年間夫婦生活が普通にあるにもかかわらず妊娠しないこと」
ですから、1年間は自然に任せてみるという選択肢もあると僕個人的には思います。
逆に、例えばですが、
「来年までに出産したい」
とか
「30歳までに二人欲しい」
と考えているのならば、体外受精も見据えてこのままクリニックでの治療を受けられることが正解になる可能性も十分にあります。
Yさんの年齢でしたら、さらにステップアップした体外受精だったら、クリニック選びさえ間違えなければかなりの高確率で妊娠が期待できます。
医師からも言われているかもしれませんが、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の場合、刺激量が多いと逆にたくさんの卵が排卵してしまうリスクがあるので、タイミングや人工授精の際は刺激のコントロールが逆に難しかったりもします。
自然に任せるにしてもクリニックに通院しながらにしても、鍼灸は妊娠を後押しすることにはなると思います。
生理周期が整っていく可能性は期待できますし、残念ながらそれが叶わず、その先の不妊治療へステップアップすることになったとしても、それまでの鍼灸が無駄になることはありません。
卵胞は原始卵胞から目覚めて排卵するまでに少なくとも半年間ほどかかっていると考えられています。
その期間、血流の良い状態を常につくっておくことは大いにプラスになりえます。
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