2016.5.15 - 2021.9.28
日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの國井(くにい)です。
クロミッドやセロフェンは、不妊治療において最も用いられることの多い排卵誘発剤のひとつです。
脳下垂体からのFSH(卵胞刺激ホルモン)分泌を促進させるお薬のため、hMGやFSH製剤などの注射のように直接卵胞を刺激するホルモン剤と比べると相対的にみて身体に優しい排卵誘発剤です。
本来はなかなか自力で排卵することが難しい、排卵障害がある方に用いられるお薬です。
FSHの分泌を促進できるので、排卵障害をお持ちの方がスムーズに排卵できるようになるところも、過去の患者さんを通じて私自身目の当たりにしてきました(※うちは鍼灸院なので処方できないですよ。不妊治療でクリニックに通いながら当院にいらっしゃっている患者さん、です)。
ただしクロミッドやセロフェンは、その抗エストロゲン作用が弊害となり、継続的な服用で頚管粘液の減少が起こるリスクがあるので、特にタイミング法でこの薬を使って妊娠にチャレンジしている場合は注意が必要です。
排卵を促すことができても、精子が子宮頚管を通過しにくくなってしまっては本末転倒だからです。同様に、子宮内膜の菲薄化が生じるリスクも持ち合わせています。
医師があまりこれらの影響を考えることなく、この薬を長期的に処方しているケースも実際に見受けられます。不妊専門のクリニックではない、一般の婦人科などでよくみられるように思います。思い当たる方は転院も視野に入れられたほうがいいでしょう。
また、クロミッドやセロフェンは、排卵障害がない方に用いた場合、複数の卵胞成熟も期待できる(※年齢や体質など、個人差はありますが)ため、体外受精における身体に優しい採卵方法としてもよく用いられています。
次周期に遺残卵胞ができるリスクを減らすため、移植を行わない採卵周期の採卵後には必ずピルを処方するクリニックもありますね。
少し動画で説明してみました。
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