院長ブログBLOG

タイミング法は排卵前が良い理由

2018.11.14 - 2021.10.25

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日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの國井(くにい)です。

今回はタイミング法における理想的な時期について解説したいと思います。

1.タイミング法は“レディーファースト”が理想

突然ですが、たとえば異性との

 “初デート”

で、どこかで待ち合わせをした際、あなたは、余裕を持って待ち合わせ場所に早く行くタイプでしたか?

それともギリギリに着くタイプでしたか?

もしくは、大幅に遅刻してしまうタイプでしたか?笑

 
男性側の美学としては

「待ち合わせで女性を待たせてはダメ」

という意思を持って、少し早めに着いておくのが王道で、女性側からすれば

「待ち合わせで女性を待たせる男性はダメ」

という世の中の風潮、少なからずありますよね笑

いわゆる

“レディーファースト”

の考え方ですね。

実はこれ、精子と卵子にも置き換えられます。

1-1.精子よりも卵子の方が寿命が短い

 
自然妊娠を目指す際、極力排卵に近い時期にタイミングをとらなくてはならないことはあなたもおわかりだとおもいます。

精子と卵子が

「生きているうちに」

 出会わなくてはいけないからです。

そこで重要になってくるのが精子と卵子、それぞれの寿命です。

精子は一般的に、膣内で射精されてから

「2〜3日の寿命」

 と言われています。

対して卵子は一般的に、排卵してから

「12時間〜24時間の寿命」

と言われています。

精子と卵子は、卵管膨大部と呼ばれる場所で、例えるなら

“待ち合わせ”

をしているわけですが、

卵子の方がちょっと

「気が短い」

ので、すぐにいなくなってしまうのです。

逆に精子のほうが、卵子よりちょっとだけ、待ち合わせ場所で待つ忍耐力があります。

なんせ初デートどころか

“初対面”

ですからね、

レディーファーストは当たり前です。

(と言っておきます笑)

もしもタイミングをとるのなら、排卵後よりも排卵前、最低でも排卵直後を狙って、卵子を極力待たせてはいけません。

「精子がちょっとだけ先に着いて、卵子を待っている状況が理想的」

といえます。

子宮頸管は排卵前に通過しやすくなり、排卵後に通過しにくくなる

精子と卵子の寿命以外で、タイミングは排卵前が好ましい理由のもう一つとしては子宮頸管粘液(しきゅうけいかんねんえき)の変化です。

排卵前にオリモノが増えて伸びることを実感されている方は非常に多いです。

このオリモノの正体が子宮頸管粘液で、排卵が近づくにつれて量が増え、この時ほど精子が膣から子宮へ移動しやすくなるとされています。

逆に、排卵後は速やかに子宮頸管粘液の量が減り、性交を持っても精子が子宮に到達しづらくなります。

以上、タイミング法は排卵前が良い

“大きな理由2つ”

は、以下動画でも解説してみました。

4分半の短い動画ですので

ご興味のある方は以下よりご確認ください。

なぜタイミング法は排卵前が妊娠しやすいのか

2.排卵前、どのくらいの頻度でタイミングをとる?

実際にはいつ排卵するのか、正確に予想することはできません。

なので、

「具体的に排卵前にどのくらいを目安にタイミングをとったほうがいいのか」

とよく聞かれます。

これは普段、どのくらいの頻度で性交をもたれているかによって大きく変わります。

2-1.コンスタントに性交をもっていればタイミングを意識する必要はない

例えば性交の頻度が普段から2〜3日に一度くらいコンスタントにあるのであれば、特にタイミング時期を意識する必要はありません。

(どこかしらタイミングが合う確率高いので)

排卵時期を意識して行為をもつというのは、少なくともストレスが生じますので、そもそも行為の頻度が多いカップルはタイミング時期すら意識する必要はありません(※毎周期排卵があることは前提として)。

2-2.行為が少ないのであれば排卵前を狙ってタイミングを図る必要がある

仕事疲れや忙しさなどの理由で、1回の性交をもつことが貴重なのであれば、やはりタイミングを図ることは重要になります。

クリニックでタイミングをみてもらっているのであれば、クリニックの指示にしたがって性交をもつのが重要ですが、自己流のタイミング法にトライしている場合は、先ほど書いたオリモノの変化を自身で感じとるほか、基礎体温を測ることも排卵時期を推測する上で一つの有効な方法です。

基礎体温については以下記事で詳しく解説しておりますのでよろしければご覧ください。

また、自己流でタイミングを図る際、排卵検査薬を使うという方法もあります。

排卵検査薬は、排卵前に一過性に上昇するホルモンを尿中から拾いますので、排卵前であることを予測するのに役立ちます。

3.まとめ

今回はタイミング法について解説してみました。

最後に。

当院にいらっしゃる患者さんの不妊治療のステージは体外受精が半数以上を占めるのですが、ときより体外受精のお休み周期中に自然妊娠されるケースもあります。

もしも行為を持つことが難しくないのであれば、例え不妊治療のステージが体外受精であっても、お休み周期中はタイミングをとられることをオススメします。

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