院長ブログBLOG

卵子のことは考えません

2016.6.30 - 2021.9.29

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突然ですが、

養◯酒の

「女性は

7の倍数で歳を重ねるごとに

体が変化していきます」

的なことが語られるCM、

観たことありませんか??

CMで流れているこの文章、

2500年前頃にできたとされる

東洋医学の聖典に書いてある一文章なのです。

鍼灸師では知らない人がいないくらい

有名な古典です。

 

で、

CMでは語られていませんが、

具体的に言うと、

『腎気(じんき)』

というものの変化の話なんですよ。

女性は7の倍数の歳を重ねるごとに

『腎気』

が変化する、と。

 

『腎』

は腎臓のこと。

腎臓に関わるエネルギーを

『腎気』

と、東洋医学では呼ぶんです。

これはおヘソの下(丹田(たんでん)と呼んだりします)に

蓄えられています。

 

西洋医学では、

腎臓は

「血液中のいらないものを濾過して

オシッコをつくる内臓」

と捉えます。

この

「オシッコをつくる内臓」

という認識は

東洋医学も一致していますが、

『腎気』

には、

”生殖能力をつかさどる”

働きもあり、

”生命力そのもの”

といった認識もするのです。

 

女性は

7の倍数

で歳を重ねるごとに腎気が変化していき、

それにともない体が変化していきます。

 

7×2=14歳くらいで腎気に大きな変化が起こり、

生殖能力を得て初潮がきます。

 

7×3=21歳から

7×4=28歳あたりが最も腎気に満ち溢れ、

生命力も生殖能力も旺盛です。

 

7×5=35歳あたりから腎気も衰え始め、

7×7=49歳くらいで生殖能力を失い閉経します。

 

前述したように、

『腎気』

”生命力そのもの”

です。

生まれた時から徐々に増えていき、

20〜30台中盤に最も満ち溢れ、

そこからは低下の一途をたどります。

初潮の頃の腎気を下回ったときが

閉経するときで、

その後もさらに低下し続け、

腎気が尽きたときが

”死ぬとき”

です。

 

つまり、

東洋医学の世界の中で、

30代中盤以降は基本的に

腎気が低下していくのはある種、

”生理現象”

と考えます。

 

西洋医学では、

女性が年齢を重ねると妊娠しづらくなっていく理由は

『卵子の質の低下』

なんて言われますよね。

しかし東洋医学にはそもそも

『卵子』

という概念がありません。

顕微鏡がない時代に

栄えていた医学ですからね。

それでも、

『女性が年齢を重ねると妊娠しづらくなる』

ということは、

西洋医学のない、

科学が発達していない当時でも、

周りの現象を通じてわかっていたわけです。

これを東洋医学でどう説明していたかというと

『腎気の衰えが進んでいるから』

になるわけですね。

 

まとめると。。。

 

《女性が高齢になると妊娠しづらくなる理由》

◯現代西洋医学:卵子の質の低下

◯東洋医学:腎気の低下

 

です。

どちらが正しい・正しくないではなく、

現代西洋医学から見れば卵子の質の低下で、

東洋医学から見れば腎気の低下です。

 

僕らは鍼灸師。

「卵子の質をあげよう」

なんて思ったとしても、

アプローチのしようがありません。

だからこそ、

東洋医学の立場に立って、

この腎気を回復させることを目的に

鍼灸治療をするのですね。

それがうまく著効すると、

”結果的に”

西洋医学での治療経過も劇的に

変化するケースが少なくありません。

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