2016.5.29 - 2024.5.17
日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラーの國井(くにい)です。
あなたは基礎体温、測っていますか?
「測ってはいたけどストレスになるからやめちゃった」
っていう方も、僕がみている相談者さんには多いですが。
それでも、基礎体温を測ることが習慣化している方や、クリニックからの指示でイヤイヤでも測っている方から、ときおり
「移植後なのに一向に基礎体温が上がらないんです、、、」
と相談を受けることがあります。
今回はそのお話をしていこうと思います。
まずは基本的なことですが、基礎体温が上がる時期のおさらいです。
一般的に基礎体温は
排卵後
に上がります。
排卵した後の卵胞の残骸が
「黄体」
に変わり、この黄体から分泌される
「黄体ホルモン(プロゲステロン)」
が脳の体温調節中枢に働いて、一般に0.3度以上体温を上げます。
基礎体温の基本的な仕組みについては以下記事で詳しく書いていますのでよろしければご覧になってみてください。
凍結胚移植の際、自己排卵をさせてから戻すことを
”自然周期(もしくは排卵周期)”
による移植といいます。
今年の2月、この自然周期での胚盤胞移植の際、体温がほとんど上がらない方がいました。
移植時の黄体ホルモンの数値は問題なかったのですが、移植後〜判定日前日までの基礎体温は36.5度前後。
この方の低温期は36.3〜4度前後なので、0.3度の差もできていません。
しかし胚盤胞移植1週間後にあたる判定日、
hCG:60台で陽性判定。
P4:35.4↑ と十分な数値。
※P4=黄体ホルモン
着床してhCGが分泌され、このhCGが黄体に働き、
『妊娠黄体』
という強力な黄体に変えて、これにより黄体ホルモンの分泌量もしっかり増えているので、ならば体温も上がるはず!!!!!
。。というのが
教科書的な考え方だと思うのですが、やっぱり
人間の身体って教科書通りにいかない
ものです。
ちなみにこの方は現在妊娠12週を超えましたが、基礎体温は相変わらず、ずっと36.5度前後で推移しています。
※追記:その後、無事にご出産された報告をいただきました。
凍結胚移植の際、月経期よりホルモン剤投与を開始し、子宮内膜を投薬依存で作る方法を
“ホルモン補充周期”
による移植といいます。
ホルモン補充周期では基本的に排卵しないため、基礎体温を上げる黄体ホルモンは自身の卵巣からは分泌されていません。
必要な分だけの黄体ホルモンは移植前から追加補充されていきます。
デュファストン以外の黄体ホルモン剤は体温上昇作用もあるので、教科書的にいえばやはり移植時含めそれ以降は基礎体温が上がるはずですが、中には基礎体温が上がらない方もいます。
それでも移植が何の問題もなく陽性となるケースは本当に少なくありません。
移植後、思うように基礎体温が上がらなかったとしても。
この記事を思いだして、それほど落ち込まないでくださいね!
基礎体温はあくまでも目安。
判定日が来るまでは誰にも結果はわかりません。
また、移植後から判定日までの間に、基礎体温が明らかに落ちた場合、すぐに報告し指示を仰ぐことを義務づけているクリニックもあります。
当然通院されているクリニックの指示に従いましょう。
妊活に役立つ情報をInstagramにも不定期に投稿していますので、是非ご覧になってみてください。
https://www.instagram.com/masaki_kunii_
体外受精に不妊鍼灸を併用すると妊娠率上昇が期待できることは、妊活中の方々にとっても認識が広がっています。
クリニックでの胚移植に当院の不妊鍼灸を併用した際の妊娠率を数値化してみたところ、大幅な着床率UPが期待できる結果となりました。
詳しくは以下記事をご覧になってみてください。
実際に当院の不妊鍼灸を受けられた相談者様の声は以下からご覧いただけます。
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